炭鉱夫は止まらない

世の中に眠った役立ちそうなものを探して綴る雑記

【感想】『天気の子』は大人になったおっさんを少しだけ変える話でもあった


劇場で公開されている新海誠の映画『天気の子』
今回の感想は映画ではなく、小説版をもとに書いています。
そのため、映画では表現されていなかった話や気持ちが出てきているかもしれません。

気になる人は小説版を読んでみてください。

ちなみにこの小説の一番の価値は、全体のうちの5%にも及ぶ新海誠と野田洋次郎によるあとがきと解説にあると思います。
あと、期間限定だけれど購入者限定の6分超えのスペシャルメッセージ動画。
電子書籍版だとメールでアクセスコードが送られてきました。


以下、盛大にネタバレを含みますので未読、未視聴のかたはご注意ください。



少年少女が出会って世界を変えてしまう

これだけで終わってしまえば、刺さる人には刺さるけれど、非常に限定的な人のための作品になってしまっていたでしょう。

ところで本作には4人のキャラクターを中心に物語が繰り広げられます。
この4人ですが、見事に対照的な立場なんですよね。

大人になれない少年・帆高
大人になりたい少女・陽菜
大人になりたくない女子大生・夏美
大人になってしまったおっさん・須賀

それぞれが違う考えのもと動いているから、例え主人公に感情移入できなくとも、他の誰かには心惹かれるのではないでしょうか。

社会人のおっさんになってしまった僕にとって、それは須賀でした。

後先を考えるのが大人

帆高が子供らしい子供、自分の行動がどんな影響を与えるか考えずに行動するキャラクターとして描かれているなら、須賀はその正反対の大人として描かれています。

行き場のない帆高に居場所を与える、胡散臭いけれどまるで父親のような存在。

そんな彼ですが、誘拐を疑われた途端に手の平を返すように帆高に実家に帰るよう促したシーンでは、思うところがある人もいるのではないでしょうか。
確かにこのシーンの須賀は決してカッコよくはありません。

でも決して間違っちゃいないと思うんですよ。

家族から行方不明届が出されている少年。家出の理由も別にDVがあって逃げ出したとかではない。
描写から想像するに恐らく思春期にありがちなもの。

単なる家出少年を匿って娘との生活を危うくするか、それともちょっと窮屈だけれど何気ない日常に戻ってもらうか。

大人から見て、帆高がこれ以上家出を続けることに意味は見出せません。
だから、大人である須賀は帰るように促します。
それが大人として正しい答えだから。

でも、本当は保身と帆高を天秤にかけただけで、正しさなんてのは自分や周りを納得させるためだけのもの。
そんなこともわかってしまうから、須賀はどこか気まずそうな、後ろめたそうな態度をとってしまう。

だから、須賀は言います。


「もう大人になれよ、少年」


行けと言う

夏美が語る、かつては大人らしくなかった須賀。
無茶をして、正しくはないことをして、それでも誰かを幸せにできていた日々。
それが終わってしまったのは大切な人を失ってしまったから。

作中で言及はされていませんが、須賀が大人になってしまったのはこの頃ではないかと思います。

大切な人に会いたくて。
でも亡くなってしまった人には会えるわけがなくて。
ダメになった挙句、娘の親権を義親に取られてしまって。
娘との生活を送るという当たり前のことさえできなくなってしまった。

そんな彼だから、今人生を棒に振ろうとしている帆高を、空に消えてしまった陽菜を追いかけようとする帆高を、大人として止めにいきます。

「このまま逃げ続けたら、もう取返しがつかなくなるぜ? そのくらい分かるだろう?」

帆高からすれば、なんだかんだ信頼していた大人に味方をしてもらえないと裏切られた気分かもしれません。
でも、須賀が言っていることは、やっていることは、帆高のことをとても思っていて、けれども子供である帆高にはそれは伝わらなくて。
なんでわかんないんだという須賀の焦りと苛立ちがありありと感じられます。
大人としてはこれが正しいんだと。

けれどもそんな須賀の気持ちも、帆高の一言で大きく変わってしまいます。


「俺はただ、もう一度あの人に――」
「――会いたいんだっ!」


それはリーゼントや他の警官には刺さらないかもしれない。けれども須賀にだけは決して無視できない言葉。
だって、もしも、もう一度亡くなった奥さんに会えるのだとしたら、須賀もきっと同じことをするだろうから。

理屈ではわかっていても心はどうしようもない
だから
須賀は言う
僕は言う


「行け」と言う


幸せになれたのは一人じゃない

天気の子のラストを語るとき、多くの人はセカイか少女かの話をします。
確かに陽菜を連れ戻したことで世界は大変なことになってしまいました。

でもここで救われたのは陽菜だけでしょうか?

僕は、この帆高の行動で救われた人の中に、須賀も含まれていると思っています。

あの事件から3年弱、須賀のオフィスは怪しいバーからマンションの一室へとランクアップし、社員も3人抱えたことで会社らしくなりました。
娘との暮らしも着実に近づいています。

この成果自体は間違いなく須賀の努力によるものです。
でも、あの事件が無かった場合の須賀がここまで頑張れたかというと、僕は頑張れなかったんじゃないかと思います。
きっと今も、あのバーのようなごちゃごちゃしたオフィスで細々とやっていて、娘との生活もほど遠かったんじゃないかなと。

それを変えたのは帆高のもう一度会いたい人へのがむしゃらな行動で、だからきっと、帆高の選択が救ったのは陽菜一人じゃないんじゃないかなと。


そう考えるとやっぱり、『天気の子』という物語のエンディングはバッドエンドなんかじゃないよね。

終わりに

読了した感情に任せて書きなぐってしまいました。
無茶苦茶な文章だけど綺麗にするのも何か違うと思うのでこのまま公開します。

本来とはちょっと違う視点から見る人がいてもいいんじゃないかなと思います。

千歳くんはラムネ瓶のなかのファンレターを送ってサイン本貰うまで

ガガガ文庫から出ているラノベ『千歳くんはラムネ瓶のなか』(通称チラムネ)の作者、裕夢先生にファンレターと本を送ってサイン本を貰いました!

もともとの経緯ははてブでも話題になったこちら
togetter.com

ざっくりと言うと、サイン本の転売品に高いお金を出すくらいなら本を送ってくれればサインしてあげるよというものです。
ファンからすれば大変ありがたい対応ですね。

今回はチラムネのサイン本を貰うまでの手順について詳しく説明していきます。

注意点

まずはじめに、今回文庫本にサインしていただけるのは裕夢先生の御厚意によるものです。
他の作者さんが同様の対応をしてくださる可能性は非常に低いうえに、迷惑になってしまうのでやめておきましょう。

必要なもの

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今回サインしてもらうことができるのは、『千歳くんはラムネ瓶のなか』の文庫本限定です。
色紙とか他のグッズとかはできないのでご注意ください。
ということを踏まえたうえで必要になるのが以下のもの。


サイン本を貰うのに必要なもの・ファンレター(必須!)
・ファンレターを入れる封筒
・B5サイズ程度の発送用封筒
・返送用の封筒
・250円分切手×2 (荷物の重さによる)


ファンレター

手紙も何も無しで本だけ送られてくるのは味気ないという裕夢先生きっての要望なので、これは必ず用意しておきましょう。
どれくらいの文量を書くかは自由ですが、あまりたくさん書いて用紙の枚数が増えると先生が読むのが大変なうえに郵便代も上がってしまうことには注意してください。

必要最低限の文章で最大限の気持ちを表現しましょう。
ちなみに僕はブログを書くノリでファンレターを書いていたらA5用紙1枚に収まらなくなってしまい、慌てて文章を削る羽目になりました。

ファンレターを入れる袋

今回は文庫本だとか返送用の袋とかを一緒に入れるため、ファンレターをそのまま封筒に入れるのは中でグシャグシャになってしまう恐れがあるので避けた方がいいでしょう。
何かしら封筒に入れておくのがベターです。

僕はたまたま家にあった長形4号の封筒を使いました。

ただ、かなり味気ない感じになるのでもっとオシャレな封筒に入れたほうがいいかもしれません。
茶封筒で送ったのはさすがにちょっと後悔しています。

発送用の封筒

ファンレターや文庫本、そして返送用の封筒もろもろを入れるための封筒です。
返送用の封筒のサイズ次第ですが、いろいろと入れることになるので角型3号(216×277)の封筒を使うのがオススメです。
これでも結構ギリギリになりました。
文房具店や100均で購入できます。
通販で買おうとすると滅茶苦茶高いです。

返送用の封筒

サインしていただいた本を返送してもらうための封筒です。
文庫本さえ入れば何でもいいのですが、普通の封筒だと返ってくるまでに本が傷つきそうで不安です。

そこでオススメなのがAmazonで本を買ったときに入っている封筒です。
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丈夫なうえに入手方法がAmazonで買い物をするだけと入手性しやすいのも良いです。しかも一度使ったものをリサイクルすることになるので環境にも優しいですね。

Amazonでライトノベルを見る

切手

出版社にファンレターを送るのには郵便代金がかかりますし、サイン本を返送してもらうのにも郵便代金がかかります。

詳細は日本郵便のサイトをご確認ください。
www.post.japanpost.jp


今回、僕の場合は規格内の定形外郵便(規格は長辺34cm以内、短辺25cm以内、厚さ3cm以内)として発送したため、発送代金、返送代金ともに250円でした。
重さやサイズが変わる場合は代金が変わってしまう恐れがあるので注意してください。


切手は郵便局はもちろん、コンビニでも購入することができます。
250円切手というのはそうそう無いようなので、100円切手や50円切手を組み合わせて使うことになるかと思います。

実際に送ってみた

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字が汚い…。

準備

必要なものを揃えたら発送用の封筒に宛先と発送者の住所氏名を記入しましょう。
うっかり自分の住所を書き忘れたら返送してもらえない可能性があるので注意が必要です。
ちなみに今回の発送先は以下のようになります。


発送先住所〒101-8001
東京都千代田区一ツ橋2-3-1
小学館ガガガ文庫編集部
裕夢先生


返送用の封筒にはあらかじめ自分の家の住所を宛先に記入しておくと返送ミスが防げるうえに親切でよいでしょう。

次に必要な郵便代金を算出します。
今回僕が用意した構成で重さを測ったところ、240gでした。
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250gを超えると郵便代金が250円から380円に上がるので、豪華な封筒を使ったりファンレターの枚数を増やしたりする場合など、僕と違う構成にした人は切手代に注意が必要です。

重さがわかったら封筒に切手を貼っていきます。

発送用の封筒はもちろん、返送用の封筒にも切手を貼ることを忘れないように!

返送用の郵便代金は余程特殊な封筒を使わない限りは250円になるかと思います。
少なくともAmazonの封筒なら250円です。

あとは返送用の封筒含めて発送用の封筒に入れて封をして、ポストに投函するなり郵便局に持っていくなりすれば完了です。

サイン本が送られてきた

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ということで実際にサイン本が我が家にやってきました!

本には僕の名前と裕夢先生のサイン、そしてサインした日付が書いてありました。
完全に僕専用のサイン本ですね。
大事にしたいと思います。

今回返送までにかかった期間ですが、6/28に発送して返ってきたのが7/5なので、ちょうど1週間ですね。
これは裕夢先生と編集部の忙しさによって前後すると思うので気長に待ちましょう。

終わりに

かれこれ10年以上ラノベを読み続けていますが、ファンレターを書いたというのは今回が初めてでした。
正直なところファンレターを送るというのはかなりハードルが高く、いくら本が気に入ったとしてもなかなかファンレターを書くまでには至りません。
今回は「サインを貰う」という明確な目的がそのハードルを大きく下げてくれました。
また、一読者としては「ファンレターを送った作品」というのは応援したくなる気持ちが他の作品と比べて非常に高くなります。
実際に僕はチラムネの続巻を購入する気マンマンですし、余程のことがない限りは購読を続けるでしょう。

個人的には他の作家さんにも続いて欲しいなと思うこのサイン本返送方式ですが、やはり負担がでかいので厳しいでしょうかね。

【感想】ありふれた職業で世界最強の内容と原作・マンガの違いとか

「ありふれた職業で世界最強」は小説家になろうで連載されている作品で、いわゆる俺つえー系です。

タイトルに“ありふれた職業で”と書かれていることから最弱職だけど工夫して強くなることを期待している人は多いと思います。僕も思いました。

しかし、実際のところはステータスを上げてパワーでねじ伏せるタイプのお話です。
その辺りを期待している人は思考を切り替えるか他の作品を読むことをおすすめします。

ということで今回は「ありふれた職業で世界最強」の紹介を書いていきます。
かなりネタバレを含むのでご注意ください。

あらすじ

>>“いじめられっ子”の南雲ハジメは、クラスメイトと共に異世界へ召喚されてしまう。
つぎつぎに戦闘向きのチート能力を発現するクラスメイトとは裏腹に、錬成師という地味な能力のハジメ。
異世界でも最弱の彼は、あるクラスメイトの悪意によって迷宮の奈落に突き落とされてしまい――!?
脱出方法が見つからない絶望の淵のなか、錬成師のまま最強へ至る道を見つけたハジメは、吸血鬼のユエと運命の出会いを果たす――。
「俺がユエを、ユエが俺を守る。それで最強だ。全部薙ぎ倒して世界を越えよう」<<
※ありふれた職業で世界最強特設サイトより

ざっくり内容を説明すると、

現実でいじめられっ子だった主人公は異世界へ行ってもなぜか一人だけ無能だったのでやっぱりいじめられっ子になるうえに同級生に殺されそうになり、迷宮の奥底に落っこちちゃう。
でも迷宮で魔物食べたら勇者なんて屁でもないくらい強くなれたので自力で脱出することに。途中で封印されていた吸血鬼の美少女ユエと出会い、なんかよくわからんうちに相思相愛になってた。
迷宮を脱出した二人は地球に帰る術を探すべくクラスメイトを無視して旅に出まーす。
主人公はユエ一筋だけど、行く先々で勝手に美少女たちが惚れてくるので気づけばハーレムが築かれていっちゃいました。

そんな感じです。

web版で作者自身が述べていますが、見切り発車で始まった作品なので先の展開が全く読めません。
例えば迷宮脱出まではシリアル路線ですが、脱出後はギャグ路線に変わったりします。

物語にさり気なく入れられた情報は果たして伏線なのか、はたまた作者のただの気まぐれなのか。それは先を読み進めるまで決してわからないというミステリートレインのような楽しみ方ができます。

彼岸島を読んでいるときのような暖かい気持ちで読み進めましょう。

キャラ紹介

雨雲ハジメ

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アニメ・ゲーム好きのオタク高校生で本作の主人公。
顔も勉強も運動も平凡で何の特徴もないのが特徴だが、白崎香織から好意を抱かれているせいで学校ではいじめられっ子。
 
根はすごい優しい人間で困っている人を見たらついつい助けちゃうお人好し。

↑っていう設定は途中から完全に無くなります。
迷宮で地獄を見たハジメは気が狂ってしまい、生きる為に邪魔な存在は全て容赦なく排除する鬼畜キャラに豹変します。
優しいハジメ少年はどこへやら、口調はなぜか「僕」から「俺」へと変容し、絡んでくる冒険者や帝国の人間には持ってる銃でぶっ飛ばす。

その鬼畜っぷりは美少女だろうと関係なく発揮され、助けてくれと頼ってくるヒロインも投げ飛ばしたり電撃を浴びせたり(笑)

でもなんだかんだヒロインズのお願いは聞いてあげちゃうハジメくんはやっぱり優しい。


ところで鬼畜ってどういう意味だっけ?

ユエ

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迷宮の奥深くに長いこと封印されていた吸血鬼でメインヒロイン。300歳以上のいわゆるロリババアで、“再生”の能力によって見た目がこれ以上老けない。
ハジメと同じく“裏切られた”ということで共感を得てハジメをブレ…心変わりさせた最初の一人。
この後もユエが言えば大体ハジメの行動方針は変わる。

本名を捨てており、ハジメによってユエという名前を授けられる。金髪と赤い瞳から月を思い浮かべたと言っているので、たぶん月姫でも想像したんだと思う。

手酷い裏切りによって封印されてたけど出会ったばかりのハジメは超信用しちゃう。
そして読者の気付かぬうちにハジメと相思相愛になっている。

ちなみに20歳くらいで封印されていた処女のはずなのになぜか妖艶らしい。何もない場所に封印されてたはずなのに!

シア

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亜人で兎人であるハウリア族の少女。通称ウザうさぎ。
ハジメの行く先を思いっきり邪魔しているにも関わらず排除されず、とにかく絡みまくることでハジメを心変わりさせて一族を助けてもらう。
殴られたり電撃を浴びせられたりとかなり雑な扱いを受けているにも関わらずなぜかハジメに好意を抱き、見事ハーレム枠の一人となる。

魔物に襲われているところをハジメに救ってもらうのだが、ステータス平均1万越えのハジメの攻撃にびくともしないのであれば自力でどうにかできたんじゃね? とかつっこんではいけない。

未来が見えるという反則級のスキルを持っているだけでは飽き足らず、軽く訓練することで軽く勇者の10倍は強いハジメよりも強い圧倒的な攻撃力を得る。
こんな化け物レベルの強さがゴロゴロ存在するのによく人類生き残ってるなーという気持ちを抱かせてくれる。

白崎香織

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クラス一の美少女で成績も優秀。
ある時見かけたハジメの優しい一面に惚れてからハジメにやたら絡んでくるようになった。
そのせいでハジメがいじめられることになる。つまり諸悪の根源。

冒頭ではメインヒロインかと思わせておきながら、ヒロインの中でも下っ端でハジメからの扱いもかなり雑。
弱くても優しいところに惹かれたはずなのに力で思い通りにしようとする今のハジメにも相変わらず想いを抱き続けるよくわからない子。
本人曰く「ユエ達の様子を見れば本質的な優しさは変わっていないんだわ」とのこと。ものすごいポジティブシンキング。

主人公の最強っぷりがヤバい

タイトルにある通り世界最強レベルに強くなるハジメですが、どれくらい最強なのかを披露していこうと思います。

そもそも職業が強いぞ錬成師!

ありふれた職業である錬成師。
職業説明では異世界人以外でも普通にいる職業で、基本的には鍛冶士になる人がほとんど。戦闘には不向きで最弱職とすら言われている。

ところがいざ戦ってみるととんでもない。
ステータス300越えの勇者や騎士団長が満足に傷つけることもできない魔物ベヒモス相手に、ステータスがたったの12であるハジメでも錬成で動きを封じるというとんでもパワーを発揮します。
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ぶっちゃけ錬成師を大量に集めれば簡単に人間界を征服できると思います。

そして本職のアイテム作成のほうはもっとヤバい。
特に原理や仕組みを知らなくても銃が作り出せちゃいます!
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しかも拳銃サイズにレールガン機能を取り付ける等、地球では実現不可能なものまで作れちゃう。
そしてなんとその威力は対物ライフルの10倍!

なんかもうほんと細かいことは気にするな感がすごい。

勇者の限界を余裕で超えるステータス

この世界のトップクラスの人間のステータスが300~400程度(騎士団長基準)。
そして勇者の成長限界が1500。

そんな中、主人公であるハジメのステータスは迷宮突破時点でなんと1万超え!
最高に鍛えた勇者よりも10倍強い!

小学生でもわかる強さ!

主人公やべー!!

なんで銃で戦っているのかわからないレベル。
たぶん適当に石投げた方が強いと思う。

銃と魔法が飛び交うド派手なバトル

本作の魅力はなんと言っても主人公たちの圧倒的な力から繰り広げられるド派手なバトルでしょう。

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主人公のハジメの戦闘スタイルは基本的に銃での射撃戦です。
メイン武器はドンナー&シュラーケンという電磁加速機能付きの拳銃。
超強化された銃で大抵の魔物は1発で蹴散らしちゃいます。

それでも倒れないような敵にはパイルバンカーなど更に強力な武器を使うことも。


一方のヒロインであるユエの戦闘スタイルは魔法。
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『緋槍』や『蒼天』など派手な魔法で敵を撃ち滅ぼします。

ちなみに勇者も勇者らしいド派手な剣技があったりします。
が、鍛えられたハジメの素手で弾かれてしまう程度なのでなんとも…。

媒体による内容の違い

「ありふれた職業で世界最強」は現在web小説と書籍版小説とコミックあります。

web版と書籍版の違い

「小説家になろう」に投稿されているweb版と書籍版ですが、誤字脱字の修正など細かいところは別ですが、基本的に違いはありません。
せいぜい章の冒頭を小説向けに改変しているくらいで、少なくともストーリーには違いは無いです。

ただし、各巻にはweb版には無いお話が追加されています。
読まなくともストーリーには影響がないようなものですが、書籍版でしか読めない内容です。
この作品が気に入ったなら書籍版を購入することをオススメします。

コミックについて

マンガ化にあたっても基本的に小説と内容に大きな差はありません。
尺の関係で省かれている表現などはありますが、概ね小説通りに進んでいきます。

この作品の魅力の8割くらいがバトルなんじゃないかと僕は思っていますが、書籍版にはその重要なバトルの挿絵がありません!
銃を構えたハジメとか魔法を放ってるユエとかそんなものは(ほぼ)存在しません。

誰もが望んでいるであろう銃撃戦とか魔法戦がコミック版ではド派手に描かれているので、バトルが好きならコミック版を購入した方がいいでしょう。

終わりに

「ありふれた職業で世界最強」は以下のような人に向いていると思います。

・とにかく主人公の無双が見たい!
・リア充に対するざまぁが見たい!
・ハーレムハーレム!

逆に秀逸なストーリーとか綿密に描かれた人間関係とかそういうのを期待している人には全く向かないので注意してください。

ボドゲ初心者が遊んでみたゲームの感想

「ボードゲームって言ったらあれでしょ? 人生ゲームとかオセロとか」っていうレベルの知識の僕でしたが、最近友達に誘われてボドゲカフェなる場所へ行く機会がありました。
カードゲームとか推理ゲームとかもあるので「ボドゲってかパーティーゲームじゃん?」という気もしますが、そこで遊んだゲームの感想を残しておこうと思います。

ゲーム熟練者が思う面白さと初心者が思う面白さというのも全然違うと思うので、参考にしてもらえればと思います。

ゴキブリポーカー

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カードの中身が出題者の言った通りかそれとも嘘かを答えるシンプルなゲーム。

ルール自体は非常に簡単で理解にかかる時間も短いし、特に会話をする必要もないので初対面の人とでも楽しめます。
プレイ時間は10分程度とかなり短め。

条件次第ですがパスもできるので、自信が無ければ最初のうちはパスしてしまうのもアリです。
逆にパスがあるせいで特定の相手を負かそうとするにはいろいろ頭を使わないといけないところも面白かったりします。

ちなみに心理ゲームなので行動を正確に読んでくる相手には完敗するクソゲーと化します。

ソクラテスラ〜キメラティック偉人バトル〜

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偉人の身体を右手、胴体、左手の3つに分けて、それらを組み合わせてできた新しい偉人でバトルするという大変不敬なカードゲームです。

例えば『ナポレオンの右腕』と『始皇帝の胴体』と『スターリンの左腕』を組み合わせた『ナ皇リン』みたいな。
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単純にステータスで戦うのはもちろん、いかに面白い名前の組み合わせにするかというのもこゲームの醍醐味だと思います。
初対面の人とやるとたぶん笑えないので、身内同士で楽しむタイプのゲームですね。

プレイ時間は人数次第ですが20分もあれば終わります。

非常に面白いゲームではあるのですが、1つ難点が。
手札のカードの構成が偏ることが結構な頻度で起こるため、そもそも偉人を完成させられないということがたびたび起こります。
手札を増やすとかもうちょっとバランス調整が必要な気がします。

ワトソン&ホームズ

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シャーロックホームズの小説のごとく、事件に関するヒントを集めて犯人やその方法、動機を推理するゲームです。

初心者にはあまりおすすめできないゲームです。
というのも、

・ルールがかなり複雑で理解するのが大変
・導入文からヒントまで全てが小説なので読むのも理解するのも大変
・すべての情報を得ても推理慣れしていないと答えにたどり着けない

などなど、とても誰にでもできるゲームとは言い難い仕様になっているからです。
では経験者はどうかというと、同じ内容のものをプレイしたことがある場合は答えを知っているわけで、当然ながら楽しめません。

プレイできるメンバーにかなり制限のかかるボードゲームになります。

と言いながら、またやりたいなと思っている僕がいるのですが。
実際のところ、最初にゲーム内容を理解するまでがめちゃくちゃ疲れるのですが、慣れてくるとワクワク感があり非常に面白いゲームではあります。

ちなみにルールの理解からゲーム終了まで2時間以上かかりました。

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お邪魔者

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お宝を目指す探掘者と、それを邪魔するお邪魔者に分かれて遊ぶいわゆる人狼系のゲームです。
ゲームの進行は7並べのようにカードを置いていき、お宝へと道が繋がると探掘者の勝利となります。

探掘者はお宝に向かって道を掘り進める。お邪魔者はそれをさりげなく違う道に誘導するか、堂々と妨害するという単純なルールで、無理に会話をする必要もないことから人狼よりもずっとハードルが低いです。

僕は人狼ゲームの初心者歓迎と言いながら「は? お前セオリー把握しておけよ」感が大嫌いなんですが、お邪魔者であれば楽しめました。
やることは単純ですし、無理に会話をする必要が無く、手探り感が強いですからね。

難点は探掘者とお邪魔者の人数バランスがシビアなところで、お邪魔者が少ないと一方的にボコボコにされてどう頑張っても勝てなくなることでしょうか。
6人でやるとお邪魔者が勝つのはかなり厳しかったです。

終わりに

まだまだプレイしたゲームは少ないですが、今後も遊んだゲームの感想をどんどん追加していきたいと思います。
基本的に5~6人でやることが多いため、プレイ人数の関係から選択にかなり偏りがあるとは思います。
ただ、僕らと同じように4人以上でプレイすることの多い人の参考になれば幸いです。