お風呂に入ると体が痒くなる人へ!その原因と対策方法
お風呂に入ると体が痒くてついついかいてしまう!
そんな悩みを持っている人はあなただけではありません。
アトピー性皮膚炎、敏感肌の人は特にそうですが、ストレスや食生活で肌が弱っている人もこうした痒みに悩む可能性があります。
今日はそんなお風呂の悩みの原因と解決方法をお伝えしたいと思います。
痒くなってしまう原因は?
お風呂に入ると体が痒くなってしまう。
その原因は一体なんでしょうか?
最大の原因は“塩素”と言われています。
塩素と言えばプールの印象が強い人も少なくないかと思いますが、その役割は水の消毒になります。
塩素は強い毒性を持つため、水中に存在する最近や微生物を殺し水源による感染症の予防に大きく貢献しています。
詳細な効能や殺菌の原理についてはwikipediaなどをご覧いただくのが早いかと思います。
今の日本の衛生的な環境作りに不可欠な塩素ですが、微生物を殺すということは残念ながら人の体にも多少なりとも悪影響を与えてしまいます。
健康な肌をしている人であればほとんど影響はないのですが、敏感肌などの元々肌が弱い人、ストレスなどで肌が弱ってしまっている人には刺激を与えてしまい、それによりかゆみが発生してしまいます。
逆に言えば、塩素を取り除くだけでこの痒みは大幅に軽減できる可能性があるということですね。
塩素を取り除く方法
湯船から塩素を取り除く方法はいくつか存在します。
一般的に知られている最も手軽な素除去方法はビタミンCです。
塩素の入った水にビタミンCを入れると以下のような化学反応を起こします。
C6H8O6(ビタミンC) + NaClO(次亜塩素酸ナトリウム) → C6H6O6(酸化ビタミンC) + H2O(水) + NaCl(塩化ナトリウム)
ビタミンCによる塩素除去は水道局でも公開されているしっかりした方法です
長与町水道局HP
ビタミンCなんてそれこそ近所のドラッグストアでも簡単に入手できるので最もハードルの低い塩素除去方法と言っていいでしょう。
方法はいたって簡単で、湯200lに対して200mg程度のビタミンC(アスコルビン酸)を溶かすだけです。
問題は、この塩素除去方法ではかゆみが収まらない可能性があるということです。
確かに化学反応によって塩素(次亜塩素酸ナトリウム)は無くなっていますが、代わりに別のものが発生しています。
人によってはこの発生物が肌に刺激を与えている可能性があります。
あるいはビタミンCと一緒に入っていた別の物質が肌に刺激を与えているかもしれません。
化学反応による塩素除去では別の余計なものが発生してしまう。
ではどうするのがいいか。
塩素をそのまま取り除いてしまいましょう。
それが出来るのが備長炭による塩素除去です。
備長炭には無数の微小な穴が開いており、この穴が塩素を吸着してくれるのです。
痒みが発生する原因は塩素というお話をしましたが、他の物質が肌に刺激を与えていないとは限りません。
その点、備長炭は塩素はもちろん、他の様々な物質を吸着して湯船から取り除いてくれます。
しかも、ビタミンCのような化学反応とは違い、別の物質が発生してしまうこともありません。
そのため、肌に刺激を与えてしまう可能性を極限まで減らすことができるのです!
備長炭の唯一の難点は、塩素を吸着するという性質から使っていくとどんどん効果が薄くなってしまうため、定期的にメンテナンスをしてあげなければならない点です。
とは言えお風呂入る度に感じる耐えがたい痒みが軽減されることを思えば、それほど苦にならないかと思います。
備長炭による塩素除去方法
ビタミンCによる塩素除去に比べると下準備がちょっと面倒な備長炭による塩素除去。
しかし、一度準備を済ませれば手間はビタミンCとほとんど変わらない上に、その効果は絶大です!
ということで備長炭による塩素除去方法をご紹介します。
下準備1. 備長炭を選ぶ
何よりもまず炭を買わないとお話になりません。
そこで問題となるのがどのような炭を購入すればいいのでしょうか?
特に高級品を買う必要はありませんが、必ず“備長炭”を購入しましょう。
炭にも色々あり、黒炭、白炭、オガ炭にマングローブ炭などがあります。
備長炭は白炭の中の一つで、重くて固いのが特徴です。
備長炭以外の炭を使ってしまうと、炭がどんどん溶けだして水が真っ黒になったり、炭が崩れてしまいます。
崩れてしまってはせっかく吸着した有害物質も再度湯船に溶けだしてしまい意味がありません。
しかしいざ備長炭を探してみると結構まがい物が紛れていたりします。
備長炭を選ぶコツですが、まともな備長炭の相場は¥1,000/kgを超えます。
ブランドや産地によって多少の上下はあるでしょうが、ここから大きく外れることはまずありません。
特におが屑を固めたオガ備長炭には気を付けてください。10kgで2000円程度で売っているものはオガ炭なので、いくら備長炭と書いていても買わないように気を付けましょう。
ちなみに一般家庭サイズのお風呂(2~300l)に必要な備長炭の量は1kg程度です。
下準備2. 備長炭を洗う
備長炭を購入したら次は炭の表面に付いた汚れや炭の粉末を取り除きます。
炭を洗うのに使用するのはたわし又は硬めのブラシです。
既に家にあるのなら改めて買う必要はありませんが、炭で黒く汚れるのでそれが嫌な人は専用に買ってもいいでしょう。
炭の洗い方は特に難しいことは考えず、一つ一つ水で流しながらたわしやブラシで擦るだけです。
この時、めちゃくちゃ水が黒くなりますが、この黒ずみが無くなるまで洗いましょう。
しっかり洗うとこんな感じになります。
ここでサボるとお風呂が真っ黒になって掃除が大変になりますよ!
下準備3. 備長炭を煮沸させる
備長炭を一つ一つ洗いあげたら次に行うのは煮沸消毒です。
使用するのは大きめの鍋です。
ほとんど汚れないため普段使いの鍋でも問題ないですが、気になるなら専用の鍋を購入したほうが良いかもしれません。
大きな鍋に洗った備長炭を入れて、更に備長炭がしっかり浸かるぐらい水を入れます。
そうしたら鍋を火にかけ、沸騰させた状態を10分以上保ちます。
これにより、備長炭の消毒が出来ると同時に微細な穴に詰まった汚れもかき出すことができます。
10分間沸騰させたら、鍋の中の備長炭をざるにあげましょう。
ざるはプラスチックのもので問題ありませんが、熱湯をかけることになるので100均のものはやめておいたほうがいいかもしれません。
下準備4. 備長炭を天日干し
煮沸消毒が完了したら、ざるごと備長炭を天日干ししましょう。
大体1~2時間も干しておけば大丈夫でしょう。
むしろあまり長時間外に出しておくと埃などを被ってしまう恐れがあります。
ちなみに天気が悪い時などは風通しの良いところで日陰干しをしても大丈夫ですよ。
お風呂での使用方法
ようやく下準備が終わりましたら、実際にお風呂への使用です。
使用する備長炭は洗濯ネットに入れます。
洗濯ネットは炭が入るサイズであれば安いもので大丈夫ですよ。
使い方は簡単!
洗濯ネットに入れた備長炭を浴槽に沈めてからお風呂を焚けばいいだけです。
ゆっくりと塩素を吸収していくため、塩素除去にはそれなりに時間がかかってしまいます。
出来れば1時間と言いたいところですが、お風呂を入れる時間含めて30分程度でも十分効果がありますよ!
毎日炭を洗う覚悟があるのなら浴槽に入れたままお風呂に入ってもいいですが、恐らく面倒くさいと思うのでお風呂に入る前に取り出しておきましょう。
定期的なメンテナンスを
何度でも使用できるのが備長炭による塩素除去のメリットですが、そのまま使用していると日に日に効果が薄くなっているのに気付くかと思います。
無数にある微細な穴に有害物質を取り込んでいる備長炭ですが、取り込める量には限りがあります。
そのため、取り込んだ有害物質を吐き出させなければいけません。
やることは簡単!
最初にやった下準備と同じことをすればいいだけです。
最初と違ってブラシ洗いもそこまで念入りにやらなくても大丈夫でしょう。
どのくらいの頻度でメンテナンスを行うかは効果の実感次第ですが、僕は1週間に1度行っています。
終わりに
ということでお風呂に入ると体が痒くなってしまう人のための対策でした。
たったこれだけで…と思うかもしれませんが、これをやるだけでお風呂に入った際の痒みは一気に軽減されるでしょう。
ただ一つ難点があるとすると、お風呂のお湯は塩素が除去されていますがシャワーのお湯は塩素たっぷりとなっています。
僕はシャワーを使うのをやめて、お風呂のお湯を使って頭を洗ったりしています。
そんなのめんどくさい!という人は塩素除去が出来るシャワーヘッドを使うのがいいかもしれません。
じっくりと有害物質を除去を出来る備長炭に比べると効果は薄いかもしれませんが、無いよりは良いでしょう。
本当に気にするならやっぱりお風呂のお湯を使った方が僕は安心できると思いますが。
今日はそんな感じで。
ではでは~