炭鉱夫は止まらない

世の中に眠った役立ちそうなものを探して綴る雑記

【レビュー】ハイレゾ対応BluetoothイヤホンWI-H700を購入したら想像以上に使いやすかった

ずっとBluetoothイヤホンが欲しいなーと思っていたんですが、色々と試聴していたら決めるまでに非常に時間がかかってしまいました。

しかし、ついに、コレ!というイヤホンを見つけました。
そうして購入したのがWI-H700です。

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WI-H700の特徴

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WI-H700はSONYから発売されているネックバンドタイプのカナル型イヤホンです。
操作部などはネックバンド部分にあり、いちいちウォークマンを取り出さなくても様々な操作ができます。マイク内蔵のためスマホと連携して電話に出ることなどもできます。

Bluetoothの対応コーデックはSBC、AAC、aptX、aptX HD、LDAC。
付属の専用USBケーブルを使えば電池が切れていてもハイレゾ対応の有線イヤホンとして使うことができます。
充電時間は約2.5時間で最長8時間音楽を楽しめます。

音質は価格に見合った性能

・Bluetooth接続時の音質について
高音から低音までバランス良くしっかりと聴こえます。
音の解像度も非常に良好で、特にアコースティック楽器を聴いた時の音の広がりと温かみは気持ちいいです。
バランスの良さを意識しているため、EXTRA BASEなどの低音を強調した音が好きな人にはちょっと物足りないかもしれません。

・有線接続時の音質について
SONYのウォークマンを基準にチューニングしているということがよくわかる音で、NW-A45に使用した時の音質はBluetooth接続した時の音に似ていてバランスの良い音質を楽しめます。

一方で他のウォークマンやスマホで聴くとやや中低音が強めなことがわかります。
個人的にはもう少し高音が欲しいところ。

Bluetooth接続がメインのイヤホンなので有線接続をそこまで気にする人は多くないと思いますが、参考までに。

ネックバンドは使いやすい

実は個人的にネックバンド型のイヤホンには抵抗がありました。
だって首元にこんなの乗せていたらめちゃくちゃ違和感ありそうじゃないですか。
しかし、

いざ使ってみたら全然違和感ありませんでした!

形状がしっかりと考えられているのか首元にフィットするので、重さをほとんど感じません。
しかも、走ってもネックバンド部分があまり動かないので邪魔になりません。
現在ランニング時に使っていますが、特に問題なく使えています。
ランニング用に別途何か買わなきゃなと思っていましたが、その必要はなさそうです。

あと、地味な違いながらも非常に重要な点としてケーブルが外側に出ていることが挙げられます。

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これの何が重要なのかと言うと、ケーブルが首やアゴにあたりません。
有線式のイヤホンや他メーカーのネックバンド式イヤホンだとケーブルの気分次第で首やアゴにベタっと引っ付くことがあるんです。
これってすごいイライラしません?

それがこのWI-H700では、

・ケーブルが外向きである
・ケーブルが柔らかい

という2つの点によって改善されています。
これ、地味ながらもホント重要だと思います。
せっかく音楽聴くのにイライラしてたらつまらないですからね。

スマホとの連携が便利

WI-H700のBluetoothはマルチポイント接続に対応しているため、“ウォークマンで音楽を聴きながらスマホとも接続する”ということができます。

スマホと接続することによる利点は大きく分けて2つあります。

WI-H700を操作するだけで電話に出られる

カバンに入れていたスマホに突然電話がかかってきた。そんな時、もしスマホと接続していると首元のボタン一つで電話に出ることができるんです。
もちろんイヤホンに電話のお知らせが来るので電話に気付かないという心配もありません。
更にハンズフリーで電話に出られるため、何かの作業中でも電話をすることができます。
ネックバンド部分にマイクがあるため、よくあるイヤホンマイクのように耳元や胸元でマイクがブラブラしないところもグッド。

最初はおまけ機能と思うかもしれませんが、普通にスマホで電話するより使いやすくて一度使ってみるとやめられません。

siriやGoogle音声検索にアクセスできる

iOSであれば「Hey siri」、Androidであれば「OK Google」と声をかけるとそれぞれアプリケーションが応答してくれます。

そんなん使わねーよ!って思うかもしれません。僕も思っていました。
わざわざ話しかけるくらいだったら自分で文字入力した方が早いですよね。

でもいざ使ってみたら、意外と使えるんですよ。
というのもこの機能、いちいちスマホを取り出さなくても使えるんです。
例えば、何気なく音楽を聴いている状況で「OK Google、○○に電話をかけて」と言えばそこに電話をかけてくれるんです。
スマホはカバンやポケットに入れたままで大丈夫です。

上の電話に出られる点と組み合わせると、電話についてはもう本体取り出さなくても使えるということなんですよね。

現状は実用的なのが電話をかけるくらいですが、それだけでも便利さを実感できると思います。

ハイレゾが楽しめるワイヤレスイヤホン

ワイヤレスで音楽を聴くために使われるBluetooth。
その音質に大きく影響するのがコーデックというデータの伝送方式で、WI-H700が対応しているのはSBC、AAC、aptX、aptX HD、そしてLDACと今ある全てのコーデックに対応しています。

この中でハイレゾ相当の音源を通信できるのはaptX HD(48kHz/24Bit)とLDAC(96kHz/24Bit)だけです。
特にLDACに関しては限りなく有線に近い音質でハイレゾを楽しむことができます!
難点は対応機種が少ないことで、SONY製のスマホであるXperiaシリーズかウォークマンのNWシリーズ、あとはHUAWEIのMate10 proくらいでしょうか。
これらの機種を持っているのであればLDAC対応のイヤホンは非常にオススメです。

ところで現在発売されているハイレゾ音源の多くは96kHz/24Bitとなっているんですが、この音源をaptX HDで聴くと曲によっては低音がガッツリ削れてしまうことがあります。
96kHzの音源を48kHzにダウンサンプリングする際の影響だと思います。
全ての曲でこうなるかはわかりませんが、ハイレゾ音源をBluetoothで聴くのであればLDAC対応の機器を使うのがいいかなと思います。

コーデックの音質比較についてはNW-A45のレビューで書いています。
www.coal-miner.com

DSEE-HXはiPhoneでこそ輝く機能

WI-H700の機能の一つであるDSEE-HX。これはCD音源やmp3音源をハイレゾ相当の音質に補正する機能なのですが、Bluetoothの伝送コーデックがSBCかAACの時しか使うことができません。
残念ながらSBCは元の音源からかなり音を削ってしまうコーデックのため、DSEE-HXによる音質補正の恩恵をほとんど感じられませんでした。

iPhoneなどのiOSに採用されているAACですとSBCに比べ音の損失が少ないため、DSEE-HXによる音質補正が活きてきます。

音は本物のハイレゾとは違うため、正直これを目当てに買うほどのものではありませんが、もしiPhoneを使っているのであれば一つのメリットと考えて良いと思います。

WI-H700とWI-1000Xとの比較について

おそらくWI-H700を検討している人の中にはWI-1000Xと迷っている人も多いのではないでしょうか。
かく言う僕も最初はWI-1000Xにしようかと思っていました。
なんせWI-1000XにはWI-H700には無い以下のメリットがあります。

・ノイズキャンセリング機能搭載
・フルデジタルアンプS-Master HX搭載
・電池持続10時間再生(NC使用時)

ノイズキャンセリング機能は流石と言うほか無く、非常にうるさい家電量販店内でも周りの音はほとんど聴こえなくなります。
また、S-Master HXを搭載しているためか音質は間違いなくWI-H700よりも良いです。
更に電池持続時間はノイズキャンセリング機能を使っても10時間、使わなければ13時間とかなり違います。
両者の違いは単純にノイズキャンセリング機能の有る無しだけではないわけですね。

それなのになぜWI-H700を選んだのかと言うと、

WI-1000Xは重すぎるんです!

WI-H700は重さ33gなのに対してWI-1000Xは61gとほぼ2倍の重さがあります
WI-H700は首にかけていてもほとんど存在感がないのに対してWI-1000Xは明らかに首元にかかっているという意識をしてしまいます。
さらに大きさもWI-H700より大きいため、存在感が全然違います。
そしてこの重さというのがネックバンド部分だけの問題ではなくなくイヤホン部分もなんですね。
ノイズキャンセリングに必要な部品の重さでしょうか。重さにするとわずかな差なのですが、WI-H700に比べてWI-1000Xは明らかに耳が疲れます。

これは好みかもしれませんが、ノイズキャンセリング機能が凄すぎるんで日常生活で使うにはちょっと怖いんですよね。
電車で使うにしてもアナウンスが聴こえないと乗り過ごしてしまう心配もありますし。
イヤーピースの密閉力が高いためWI-H700でも十分外部の音をシャットアウトしてくれるんですよ。
個人的にはこれで十分で、定期的に飛行機に乗る人などどうしてもノイズキャンセリング機能が必要な人以外はいらないかなと。

もちろんノイズキャンセリング機能の必要性がある人にはWI-1000Xという選択は決して悪くないとは思います。
音も良いですしね。

ただなんとなくノイズキャンセリング機能があると便利そうだな、というだけで選ぶにはどうしても重さがネックになります。
もしどちらにするか悩んでしまうならWI-H700をオススメしたいです。

まとめ

・音は低音から高音までバランスが良い
・LDACならワイヤレでもハイレゾ
・着けていることを忘れる軽さ
・マルチポイント接続でスマホがより便利に
・iPhoneなら疑似ハイレゾを楽しめる

ということでSONYのワイヤレスヘッドセットWI-H700のレビューでした。
ネットで調べてみてもこのイヤホンのレビューが全然無いので心配していましたが、実際に使ってみると音も良いし何より非常に使い勝手が良いということがわかりました。
特にSONYのNWシリーズやXPERIAシリーズを使っている人には間違いなくオススメの1品です。