炭鉱夫は止まらない

世の中に眠った役立ちそうなものを探して綴る雑記

【宅録】ギターをレコーディングするのに安上がりな方法を検討してみた【弾いてみた】


ギターを弾いてれば誰しも自分の演奏を録音してみたくなるもの
更に言えばニコニコ動画やYoutubeにあがっているような『弾いてみた動画』を作りたいと思っている人も少なくないはず

しかし有名な人達はなんだか高級そうな機材を沢山持っていてハードルが高そう…
ていうかそもそも一体何を用意すればいいのかさっぱりわからない
とりあえず安くできる方法ないの?

そんなあなたのために最も安く済むギターのレコーディング方法を検討してみました

PCのマイク端子に接続する

『ギター 録音』と検索すると出てくる方法の一つ
ギター → シールド → 変換アダプター → PCのマイクインプットへ

変換アダプタは電気屋さんで400円程度で売っているので、恐らく最も安上がりで済む方法です

では実際に録音した音を聴いてみましょう

……

………うーん、これで満足できます? できるならもう何も言うまい…。

いくら最も安上がりな方法と言ってもこれはナシでしょう

ちなみにどうしてこんな音になってしまうかというと、

エレキギターから出る信号というのはアナログ信号です
一方でPCは原則デジタル信号しか理解できません

なのでPCは頑張って音として認識しようとしますが、その作業は専門ではないため音もノイズも多くなってしまうし、作業に時間がかかりとんでもない遅延が発生します
実際これを録音した時は後から調整してドラムに合わせました

ではどうすればいいのか

おそらくどこかで名前を見たことがあるかもしれません
オーディオインターフェースを使います

オーディオインターフェースを使う

オーディオインターフェースとは何か
ざっくり言うとエレキギター(エレキベース)から出るアナログ信号をPCが認識できるデジタル信号に変換してくれる専用の装置です

これで録音した音を聴いてみましょう

うーん?
こんなもんなの…?
というかちゃんと歪ませた音にしてよ!

と思う人もいると思うのでエフェクターで歪ませてみましょう

さっきよりは遥かにマシだけど、なんかノッペリとした音

それもそのはず、普段聴いている音楽のギターの音というのはアンプを通して出た音をマイクで拾って録音されています
このアンプから出てマイクに届くまでの空気感が臨場感を出しているんです

そんなこと言ったって一般家庭に大型アンプを鳴らせる環境も置く場所もないですよね
ではどうするか

アンプシミュレーターを使います

O/I + アンシミュ

ということでギターらしい音を出すにはアンプシミュレーターが必要ということがわかりました
アンプシミュレーターとは何かと言うと、ざっくり言えば名前の通りアンプの音を再現するものです

アンプシミュレーターにはマルチエフェクターのようなハードタイプとPCで動作するソフトウェアタイプがあります

ここでは安上がりというコンセプトなのでハードタイプは除外します
ではソフトタイプは安いのかと言うと、フリーソフトから3万円くらいのものまで様々

フリーソフトなら安く済むじゃん!

と思って色々試してみるもフリーソフトのアンプシミュレーターは残念ながら使い物になりません
アンプシミュレーターに最も欲しい“空気感”が再現出来ていないのです…

オーディオインターフェースも買ってアンプシミュレーターも買って…なんてことになれば結構な金額がかかってしまいます

じゃあ結局安く済む方法はないんじゃないか

いえいえ、実は一つだけ安く済ませる方法があります

LINE6から出ているPOD STUDIOというオーディオインターフェースを使うことです

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なぜこれを使うと安く済むのかというと、このPOD STUDIOを購入すると、セットで POD FarmというアンプシミュレーターとCUBASE LEというDTMソフトが付いてきます
しかもPOD STUDIOは1万円代で購入が可能!

おそらくこれ以上安い方法はないだろうというくらいの破格の値段です

ということで実際にPOD STUDIOとPOD Farmを使った音を聴いてみましょう

かなりギターっぽい音になったんじゃないですか?
ちょっと僕の音作りセンスが良くないのでこんなもんかと思ってしまう人もいるかもですが
しっかりと音作りをすれば、CDで聴くギターの音と遜色ない音が作り出せます

ちなみになんでこんなしょぼいリフを弾いているかと言うと、著作権に引っかからないように注意したため(と、頑張って弾くのが面倒だったから)

POD Farmって何?

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POD Farmは最も有名なアンプシミュレーターであるPODをPC用ソフトとして開発されたもので、同じくLINE6が提供しているものです
普通に購入すると1万円程度します
なぜ無料で使えるかと言うと、POD STUDIOもPOD FarmもLINE6が作っているためです

ただし無料で使える代わりに以下のような制限があります

・POD STUDIOを使用している時のみ使用可能
・使用できるアンプやエフェクターが少ない

使用できるアンプやエフェクターが少ないとは言いますが、FenderやMarshall、VOXなどの有名どころは押さえているので問題はないと思います
単品で使ってもいいですし、自分の持っているエフェクターと組み合わせて音作りをすることも可能です

操作も非常に簡単で、まるで実際のアンプやエフェクターを操作しているような感じです

CUBASE LEって何?

DTMソフトというもので、パソコンで作曲をするならば必須のソフトです
数あるDTMソフトの中でも、WindowsとMacどちらにも対応していて非常に人気のソフトとなっています
ギターの録音をするだけであればぶっちゃけフリーソフトでもなんとかなりますが、メトロノーム機能やバックで曲を流したりもできるためやっぱりあると便利です

DTMソフトについて説明するとあまりに長くなるのと、僕自身使いこなせていないので詳しく知りたい人は各自調べてください

POD STUDIOっていくつか種類あるけどどれがいいの?

POD STUDIOにはGX、UX1、UX2の3種類あります
何が違うかというと、入力端子の数と種類です

GXはギター入力端子とヘッドホン端子、そして音量調整のダイアルのみと非常にシンプルな作りとなっています
もしギターあるいはベースの録音さえできればいい、という人は迷わずGXを購入してください
シンプルなので使い方に迷わないのと、価格も最も安いです


UX1にはギター入力端子の他に、マイク入力端子が付いています
アコースティックギターの録音や歌の録音など、マイクを使う可能性がある人はUX-1を購入してください


UX2にはギター端子が2つとマイク端子が2つと、更にファンタム電源が付いています
これらの端子の意味とファンタム電源についてわからなければこれは買わなくていいです
そして意味がわかる人はもっとお金をかけて別のオーディオインターフェースを買うと思います

ということでこれは選択肢から完全に外してOKです

よくある録音環境

普通、PCでギターの録音を行っている人の環境は以下のようになっています
(ギターしか使わないのであればミキサーは無い人も多いかと思いますが)

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この環境を作り上げるのにいくらいかかるかざっくり計算すると

・オーディオインターフェース:2万円
・DTMソフト:5万円
・アンプシミュレーター:5万円
・ミキサー:1万円

10万円以上かかることになりますね
しかもこれでも安めに見積もっているので、実際にはもっとお金をかけている人も多くいると思います

今回オススメしたPOD STUDIO自体は遅延もほとんど無いため、ギター用のオーディオインターフェースとしてはそれほど不満はないです

しかし、アンプシミュレーターに関しては実機のPODと比較すると正直実機の方が音は良いです

そして、CUBASE LEに関してもやがて機能に物足りなさを感じてグレードアップする可能性があります

いくらでもお金を出せるのであれば初めから上位のものを揃えてしまってもいいですが、それぞれの機器を使いこなすのはかなり大変です

まずはPOD STUDIOとPOD Farm、そしてCUBASE LEから初めても決して無駄にはなりません

十分に慣れてきて次に何か購入するのであれば、POD HD等の実機のアンプシミュレーターを揃えるのが良いでしょう

終わりに

今回紹介したPOD STDUIOを僕はもう5年程使っていますが、ギターを接続するためのオーディオインターフェースとしては特に不満はありません
また、アンプシミュレータのPOD Farmも初心者が扱うには豊富過ぎるくらいに機能が充実しています

ということでこれからギターやベースのレコーディングを行うのに安上がりな方法はPOD STUDIOを購入することで、大体1~2万円あれば始められます

ではでは~