炭鉱夫は止まらない

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【2018年】活動量計の傾向分析と用途別のオススメ

活動量計と言えばほんの少し前までは万歩計のようなものを想像する人がほとんどだったでしょう。
しかし、2011年頃からアメリカでリストバンド型活動量計が発売され初めて爆発的な人気を出してからは、リストバンドタイプが主流となっています。

今日はそんな活動量計についてお話したいと思います。

活動量計は大きく分けて3種類

現在販売されている活動量計は大きく分けて3種類に分かれます。

万歩計タイプの活動量計

オムロンやタニタなど日本のヘルスケアメーカーが製造しています。
機能はシンプルですが“歩数”と“日常生活による動き”に関しては下手なリストバンドタイプよりも正確でしょう。
ボタン電池を採用しており、電池寿命が数ヶ月と長いのが特徴です。
価格は4~5000円と手ごろ。

リストバンド型活動量計

Fitbitに代表されるリストバンド形状の活動量計です。
登場し始めはアクセサリーのような見た目で画面がありませんでしたが、最近は画面があるのが当たり前になってきました。
電池寿命が1週間前後で適度に充電をすることが当たり前となっています。
価格は様々で3000円~20000円程度と幅広くあります。

スマートウォッチタイプ

スポーツ専用のものからApple Watchのようなものまで、非常に高性能です。
その代わりに電池寿命が短いものが多く、フルに機能を使えば数時間で電池が切れるのがネック。
高価なものが多く、中には10万円近くするものも。

最近の活動量計事情

機能の違いがわかりにくい

現在の活動量計の最も主流であるリストバンドタイプ。
最近の流行は防水、着信通知機能、脈拍測定、睡眠記録といった内容になっており、一見するとどれも同じような機能に見えます。
しかも最近参入してきているメーカーが非常に多くなっており、Amazonで取り扱いのあるメーカーを調べてみるも一目で数えるのを諦めたくなるほど数があります。
ウェアラブルデバイス メーカー一覧

これじゃあどれを選べばいいかわからなくなると思います。
そんなリストバンドタイプの活動量計について、主要メーカーの製品をもう少し掘り下げて比較してみました。
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こうして見ると微妙に違うのがわかりますが、これでもまだどれを選ぶのがベストかと言われるとよくわからないと思います。
これだったらどれを買っても一緒なのかなと思うかもしれませんが、実はメーカーによって得意分野がはっきりと分かれています。
そこに注目して選べば満足いく活動量計を購入できるのではないかと思います。

メーカーによる強み・弱み


Fitbitの特徴 世界最大級の睡眠データベースを持つ圧倒的な睡眠測定機能。
アプリを起動させることなく自動で運動を判定する機能がある
大抵のことができる万能タイプ
ただし他メーカーと比較すると得意な運動タイプがない


Garminの特徴 ・元々がGPSメーカーでGPS内蔵機種がある
・数々のスポーツに対応する他、ジムでの筋トレにも対応
・運動を自動で認識して記録してくれる


Polarの特徴 ・プロ向けのスポーツウォッチも取り扱うメーカー
・早くから心拍測定に力を入れており、心拍トレーニングに強い。
・ランニングはもちろん、サイクリングが記録できる機種も扱っている。


EPSONの特徴 ・こちらも早くから心拍測定に力を入れており、心拍トレーニングに強い。
・特に有酸素運動を維持することに特化しており、ダイエットには心強い味方。
・難点は電池持ちが悪い機種が多い。

このように機種そのもののスペックは同じでも、このようにメーカーによって得意分野が違うので目的にあったメーカーのものを選ぶのが重要になります。

時計寄りに向かう活動量計

リストバンドタイプの活動量計が登場した当初は、時計と一緒に装着するようなまさにアクセサリーのような位置づけでした。
しかし、次第に表示画面が付くのが当たり前になり、今では時計代わりに身につけている人も少なくないのではないでしょうか。
かく言う僕も今では腕時計を外し、リストバンドタイプのFitbit Alta HRを時計代わりに使っています。

それならばいっそ腕時計タイプにしてしまえばいいんじゃないか?
ということで一見すると腕時計にしか見えないタイプの活動量計が出てきました。

リストバンド型活動量計でもトップクラスの人気を誇るGarminからは「vivomove」が、オシャレな活動量計を扱っていることで人気のあるMISFITからも、「PHASE」という普通の腕時計にしか見えない活動量計が発売されています。

これは時計の中に活動量計機能を詰め込んだもので、防水だったり心拍センサーも搭載しているのですが、リストバンドタイプに比べると出来ることはやや抑えられているという感じですが、ライフログとしての機能は十分備えています。

そうした中で独自な路線を走っているのはSONYです。
まさかのバンド側にスマートウォッチ機能を投入してしまいました。

こちらは「wena」という製品で、バンド部分にセンサー等が埋め込まれています。
時計部分はまさに従来の腕時計そのものなので、他のスマートウォッチと違ってトラディッショナルなデザインとなっています。
こうした独特なアイデアを出すのは流石はSONYですね。
モノによるみたいですが、他のブランド時計にも組み合わせることができるみたいです。

これらの活動量計であれば従来のリストバンドタイプではデザイン的にビジネスシーンでは使いづらい、と思っていた人でも使えるのではないかと思います。


いかにもな時計が登場する一方で、活動量計としての機能を高めてスマートウォッチ化する機種も出てきています。
現在最も人気のある活動量計メーカーのFitbitから出ているFitbit Ionicです。

最近ではApple Watchがライフログ機能に力を入れていますが、本家の活動量計メーカーからスマートウォッチに戦いを挑んでいくようです。
Apple Watchに比べるとまだサードアプリが乏しいですが、将来が楽しみな機種です。
触ってみた感想としては、タッチパネルの感度が非常に良好で想像以上に操作しやすかったです。


中国メーカーの格安活動量計は買いか?

最近では中国のメーカーも活動量計業界に参戦してきており、中でもスマホで一定の地位を築いているXiaomiとHuaweiの活動量計は中々の人気を誇っているようです。

機能を見てみると防水、着信通知、心拍センサー、睡眠記録と、有名メーカーの機種に引けを取らない高性能な作りとなっています。
それでいて価格は有名メーカーの半額以下。
それは気になりますよね。
では買う価値はあるのか?と言うと個人的にはオススメしません。
なぜか?

一番重要な解析のノウハウが無いからです。

現在の中国メーカー品は大手のものであれば一昔前とは違って不良品も少なくなり、スマホやタブレットなんかは十分使用に耐え得る製品を出しています。
実際に僕が今使用しているスマホはP9lite、タブレットはMediaPad T2 7.0 PROとどちらもHuawei製のもので、その性能に十分満足しています。

しかしここで重要なことを。
スマホもタブレットもソフト(OSやアプリ)は別の会社が作っているため、安くてそれなりのスペックのハードを作りさえすれば良かったんです。

ですが活動量計で重要なのはソフトのほうで、記録したデータをどう見るかに全てがかかっています。

よくレビューなんかでは「歩数も脈もちゃんと測れている」なんて書かれていたりするんですが、単純な歩行や静止時の脈拍なんてものは正確に測れて当たり前で、それが運動時にどう結びついているかが重要になるのです。

中国メーカーの活動量計がどんなものかは以前レビューしているのでこちらを参照していただければ。
www.coal-miner.com


歩数を測りたければiPhoneで十分ですし、睡眠ログも微妙に信頼性に劣ります。
電池寿命が長いのも心拍センサーを普段はOFFにしているからという本末転倒な作りです。

オモチャとしてのリストバンドが欲しいのでなければ避けて欲しいところ。

用途別オススメの活動量計

今までに数々の活動量計を触ってきた経験と、今回の記事を書くに当たっていろいろ調べて得た知識から用途に合わせたオススメの活動量計を紹介したいと思います。

日常生活で活用したい

・積極的に行っている特定の運動はないが、活動量を測定してみたい
・睡眠の記録を取って質の良い睡眠を得たい
・とりあえず活動量計というのを使ってみたい

そんな人にオススメなのがFitbitから出ているFitbit Alta HRです。
運動についてはこれといって特別得意な分野があるわけではありません。
しかし、ウォーキングやサイクリング、テニスやバスケなどを自動で識別して記録してくれるため、特に意識せずとも身につけているだけで活用できます。
運動を記録する習慣のない人でもすぐに使っている実感が湧くかと思います。

また、スマートフォンと連携すればランニングやウォーキングの詳細な記録を取ることもできるため、本格的に活用したい人にも十分な機能となっています。

何よりFitbitはほぼ唯一の睡眠ログに力を入れているメーカーで、起床、レム睡眠、浅い睡眠、深い睡眠の4段階の記録をしてくれます。
睡眠改善を行いたいなら迷わずコレです。

非常にスリムな点も個人的にはGood。
何を使えばいいかわからないという人はとりあえずこれを買っておけば大丈夫かと。
ちなみに僕も今使っていてレビューもしているのでよろしければ。
リストバンド型活動量計Fitbit Alta HRを使ってみたのでレビューしてみる - 炭鉱夫は止まらない


ジムで積極的に活用したい

・スポーツをがっつりやる
・ジムでトレーニングを行っている

そんな人にオススメなのがGarminから出ているvivosportsです。
VO2maxとストレス測定によって自身の運動パフォーマンスがわかり、自分にとって最適な運動レベルを教えてくれます。
また、Garmin特有の機能であるパーソナルRepカウントでは、ジムでのトレーニングを記録する機能があり、いちいちノートに書く必要がないのが特徴。

本気でランニングしたい

・マラソン大会に向けて特訓したい
・本格的にランニングを始めたい
・ライフログも取りたい

そんな人にオススメなのが、Polarから出ているM430です。
GPS搭載でペース、距離、速度が測れるだけでなく、回復状態も確認できるためオーバートレーニングやトレーニング不足になる心配がありません。
活動量計というよりはスポーツウォッチ寄りですが、ライフログもしっかり記録できます。
本格的にランニングを始めたい人の入門機にオススメです。

ダイエットを始めたい

・ダイエットのために運動したい
・ストレスが心配
・スッキリとした起床をしたい

そんな人にオススメなのがEPSONから出ているPS-500Bです。
この機種は自分の目的に合った運動強度を心拍ゾーンから教えてくれます。
常に脂肪燃焼に適した運動を維持することができ、効率よくダイエットをするのに適しています。
また、起床アラーム機能では眠りが浅くなったタイミングを狙ってバイブレーションで起こしてくれるため、スッキリとした状態で目覚めることができます。

ただし、こちらは電池持ちが悪く36時間しかもちません。
多少ゴツくても良ければ腕時計形状のPS-600Bのほうがいいかもしれません。
こちらであれば約7日もちます。

腕時計代わりに使いたい

・ビジネスにも使える見た目がいい
・運動も測りたい
・睡眠も記録したい

そんな人にオススメなのがGarminから出ているvivomoveHRです。
一見すると普通の腕時計にしか見えませんが、文字盤に活動量などを表示するディスプレイが内蔵されています。
心拍センサーも付いているため運動や睡眠を高い精度で記録することができます。

ビジネスシーンでも着けていたい人にオススメです。
女性向けのカラーもある点がグッド。

終わりに

ということで最近の活動量計の傾向とオススメの紹介でした。
腕時計そっくりの活動量計は今はまだ数が少ないですが、今後はこうした機種が増えていくんじゃないかと思っています。

どれも似たり寄ったりに見えて選ぶのが大変だと思いますが、メーカーの特徴を把握しておけば最適な活動量計を選べると思います。
今回のこの記事が参考になれば幸いです。

そんな感じで。
ではでは~